Q.絵を描くはじめたきっかけというのは?
また普段どれくらいのペースで描かれているのでしょうか。
親が絵を描くのが好きだったんですけど、まずその影響があって、それから兄がいるから二人で、本当に気づいたら描いていたんですよ。きっかけというわけではないですけど、自分が覚えている限りで有難たかったのは、幼稚園が終わった後の体育館で絵の教室を、その幼稚園の先生じゃないんですけど、ある先生がやってくれてて。その先生はいつも車椅子で来てるんですけど、その先生がいつもお題を出すんです。「今日はじゃあお祈りしている人を描いて下さい。」とか言われて。そうするとみんなバーっと描きだすんです。で、ごほうびとしてみんなそれぞれノートを持ってて、そこに小さい僕らの言った絵を描いてくれるんです。先生できたって言うと、あーよくできました、何描いてほしいって言われて、じゃあ、怪獣が戦っているところとか言うと、ノートに怪獣が戦っているところを先生が描いてくれる。それをもらいたいがためにみんな一生懸命描くんです。みんな焦っちゃって、バーって早く描いちゃう。で、先生に持ってくと、いやー、これはダメだね。これは君、先生の絵が欲しくて描いたでしょ。ちゃんと描いて下さい。とか言われて、そうするとみんなまた一生懸命描きだして、だいたい2,3回描くと、あーよくできたじゃん、ということでごほうびをくれて。それがけっこう大きかったですね。うーん。幼稚園行く前だから、3,4歳くらいからずっと描いてて。今も、落書きも含めればもう毎日くらいに描いてますね。コンピュータでも描きますし。
Q.絵を描く作業というの は、演じることや監督をされることと、どのように異なる作業なんでしょうか。
やっぱりあの、全然違いますね。演技となると、絵みたいな、本当に自分の中から出てくる意識だったり無意識だったりする表現というのとは全く別で、誰かが書いた台本があって、その中にAさんという人がいてっていう、最初から何か付属されたものがいっぱいある中で、じゃああなたはAさんのことが好きなBさんの役をやって下さいということになるので、僕が別に何かしなくても始まってるんですよ。だからそれに比べると絵というのは、ここに太陽描いて、ここに川描いて、ありえないけど、怪獣が出てきてとか、全部描くわけですよ。Aさんがいて、それが好きなBさんもここに入れてとかできるわけですし、それはもう演技とは全く違う。自由ですからね。やめたい時にやめられるし。俳優の方は、やめたくても今日はもう疲れたから帰りたいって思っても帰れないですし(笑)。監督というのはまた別で、今度はその絵を描くことを一人ではなくてみんなでやる作業にするのが監督のような気がします。絵を描く時は独りで筆を選んで、絵を選んでという作業になりますけど、監督の場合は、俳優を選んで、スタッフや道具を選んで、あとは勝手にやれっていうのが監督だと思うんで。それはまた楽しいんですけどね。
Q.絵を描くときのインスピレーションはどこから出てくるんでしょう。
こうポッと頭に浮かんで、あっ描かなきゃと思って描くときと、何か見て描きたくなる時と、色々あるんで、特にいつもこうだっていうのはないんですけど。街中で電話BOXで電話してる人を見て、あの人いいなと思ってすぐ描いたりとか。そういうこともあります。
作品集を見ると、その瞬間描いたんだなっていうのが、けっこうありますよね(笑)。
そうですね(笑)。
Q.その時期その時期における俳優として作品に出ていることが、絵に反映されていたりもするんですか。
けっこうあります。めちゃくちゃ自分にしか分からないような世界というか、俳優として演じている自分だけど、そこから何か感じて、なおかつ日本からひきずってる何かこう、友達から見せてもらった写真とか、そういうものが自分の中でミ
ックスして絵になって出てくるから、めちゃくちゃな状態になってはいるんですよ。けっこう撮影でいろんな所に行くのが多いので、役者としての影響も大きいとは思うんですけど。
Q.普段他の人の絵を鑑賞するということはあるんでしょうか。
そうですね、見ますね。あまり足運んで展覧会に行ったりっていうのは少ないですけど、それでもけっこう本を見たりとかはしています。
Q.特に影響を受けられた方とかはいらっしゃるんですか。
最近友達が見せてくれた本で"KLEE"(※PAUL KLEE)っていう昔の人なんですけど、その人のは良かったですね。
ドローイングなんですか?
そうですね。けっこういろんな種類があって、それがおかしいんですよ。なんか・・、いろんな絵をみんな描きますけど、けっこうバラエティに富んでてよかったですね。
Q.家具店での展示ということでいかがでしょうか。
今来てみて、やっとどういうことなのか分かったというか、家具屋で写真や絵が飾られてるのって想像できている気がしていたんですけど、自分の絵が実際飾られると、えっと思って。こんな状態なんだ、っていうのがあらためて分かるんで、これはありがたいですね。普段は自分のスタジオとか展覧会をする会場でしか見ていないのですが、本当はこういう状態を目指していたので、それが具体的になると、ああよかったなと思いますね。
通常ギャラリーさんでは白壁に一点一点置かれて、ほんとはそれで一個一個の作品を観ていくには事足りることなんですが、一方では作品を日常生活の中に落としこんでいく方もいますからね。
Q.今後の展開について少しお聞かせ下さい。
映画は相変わらず続けていくと思います。モンゴルでジンギスカンの映画を撮るんですけど、そのために今ひたすら日焼けサロンへ行ったり、乗馬に行って、もう今すごくお尻が痛いんですよ。おしりの皮がむけちゃってて、ちょっと座り方変えただけで、うぁって痛くなるんですよ。かさぶたになったものがすぐ取れちゃったり、あと背中とか腰がすごく痛いんです。足もずっと絞めてますし。なおかつジムに行って鍛えたりしてますね。あとは友達がTシャツつくりたいから絵描いてって言うんで、絵を描いたり。最近描いてるのは、前から「最後の晩餐」が好きなんで、「最後の晩餐」のモチーフでいろんな絵を描いていたんです。そうしたら偶然その友達が「最後の晩餐」のシリーズのTシャツを作ってて、色々なアーティストに色々な状態で「最後の晩餐」を描かせていてすごく面白いんですよ。それに僕も誘ってもらって二つほど描いて出して。あとは音楽の方は個人的にアコースティックのアルバムを出せればいいなと思って、曲をまとめているんですけど、こないだ友達と録音していたら何かが違うなっていう感じだったんで、もうちょっと突き詰めないと見えてこない感じがありましたね。
すごいですね。色々活動されてて。
最近映画の仕事が多かったんで、やりながらでもいいから音楽をちゃんとやらなきゃと思って。だんだんたまってくるんですよね。なんかこうやりたい気持ちが。それが目一杯たまるまでやらなくていいやと思っていたんですけど、本当に目一杯たまってきちゃって。これはもう何かやらなきゃだめだなと。
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